育成就労制度では、これまでの技能実習制度における「業務」の考え方が見直されます。
外国人材を受け入れる企業にとって、実際にどのような業務に従事してもらえるのかは重要なポイントです。
今回は、育成就労制度における業務内容の変更について、分かりやすく解説します。
■「関連業務」「周辺業務」が廃止に
これまでの技能実習制度では、業務が大きく、
・必須業務
・関連業務
・周辺業務
に分けられていました。
それぞれの業務について、従事できる割合にも一定のルールが設けられていました。
育成就労制度では、このうち**「関連業務」と「周辺業務」の区分が廃止**されます。
これにより、これまでよりも実際の業務内容に合わせて、柔軟に業務を組み合わせることができるようになります。
■「必須業務」は2分の1以上から3分の1以上へ
技能実習制度では、必須業務を全体の2分の1以上行う必要がありました。
育成就労制度では、この基準が3分の1以上に変更されます。
つまり、必須業務だけで全体の半分以上を占める必要がなくなり、企業の実際の業務内容に合わせた、より柔軟な働き方が可能になります。
■これまでの「周辺業務」の考え方も変わります
技能実習では、職種・作業ごとに、どの作業が「必須業務」「関連業務」「周辺業務」に該当するのかが細かく整理されていました。
例えば、搬送作業や積み込み作業など、単純な作業は「周辺業務」として扱われる場合があり、従事できる割合にも制限がありました。
これは、技能実習が単なる労働力の確保ではなく、技能を修得するための制度であることが理由の一つです。
育成就労制度では、この業務区分が見直され、必須業務を3分の1以上行うことを基本としながら、これまでよりも柔軟に業務へ従事できる仕組みとなります。
■安全衛生業務のルールは継続
なお、業務内容が柔軟になる一方で、安全衛生に関する業務については、全体の10分の1以上というルールが引き続き設けられます。
企業としては、単に業務の割合だけを見るのではなく、育成就労制度の趣旨に沿って、外国人材が技能を身につけられる業務内容になっているかを確認することが重要です。
■企業側も早めの準備が必要です
育成就労制度への移行により、外国人材を受け入れる企業にとって、業務内容の組み立て方にも変化が生じます。
特に現在、技能実習生を受け入れている企業や、これから外国人材の受入れを検討している企業は、
・現在の業務内容で育成就労の受入れが可能か
・必須業務の割合は適切か
・外国人材にどのような業務を担当してもらうのか
・育成・技能修得につながる業務内容になっているか
などを事前に確認しておくことが大切です。
育成就労制度は、技能実習制度から大きく仕組みが変わります。
外国人材の受入れを予定している企業は、制度開始後に慌てることのないよう、今のうちから準備を進めておきましょう。
育成就労・特定技能など外国人材の受入れについて、ご不明な点がございましたら、行政書士までお気軽にご相談ください。
※制度の詳細については、今後公布される関係法令・省令等により変更される場合があります。








